傭兵に頼る国家は安全ではない。(君主論/マキャベリ)

lgf01a201309192000傭兵と言うのは、勝ち戦であれば喜んで戦いますが、勝利のあとで手柄を吹聴してギャラを上げようとし、負け戦であれば早々に逃げ出そうとします。
当然、国家への忠誠心も薄く、身を削ってまで尽くすと言うことはありえません。

国家を会社に、傭兵を派遣社員あるいは外注に置き換えればそのまま会社経営にも当てはまります。
日本人は情緒的なところがあるので、先に挙げた例ほどドライではありませんが、おおむね似たり寄ったりです。

ブラック企業の社員がなぜ使い潰されてしまうのか?
正社員(直接雇用)だからです。
派遣社員や外注業者だったら潰れる前にさっさと逃げ出してしまいます。

忠誠心と言う点では最近は正社員でも怪しいのが増えてきましたし、ブラック企業の従業員の場合は忠誠心と言うより責任感かもしれませんが、、、

しかし、事は忠誠心だけの問題ではありません。
会社のコアとなる業務やノウハウは、正社員で賄わなければ技術やノウハウの流出し、競争力を失ってしまいます。

先日、ある先輩経営者とお話したときのこと。

『うちは兵隊(自社社員)がいるから、本気になれば自社社員を抱えていない名前ばかりの大手には入札で絶対に負けない。』

と言っていました。

当然ですね。
自社社員がいないと言うことは現場のスタッフは全て外注ということになります。
当然、これ以上下げられないコストと言うのがあります。
自社社員であれば、赤字ぎりぎりまでコストを下げたり、最悪他の売上でカバーできれば単体の案件では赤字で受注することも、やろうと思えば出来なくはありません。

傭兵に頼っていては勝てないのです。

もちろん、傭兵(派遣社員や外注)が不要と言うわけではありません。
現代では派遣社員や外注をうまく活用しなければ管理費が高コストになり、事業自体が上手く回らない可能性もあります。
大事なのは、使いどころを弁え、自社のコアを社外のリソースに依存してはいけないと言うことです。

あなたの会社や組織は大丈夫ですか?


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